飞狗

【飞狗】

目覚める男。体が思うように動かないようだ。そこに近付く男。動かない体で、何とか逃げようとする男。ゆっくりと追(zhuī )い詰めていく何者か。やがて男の体に、凶器が振り下(xià )ろされ―――。細かい仕事で何とか食い繋ぐ日(rì )々が続く自身の現(xiàn )状に、行(háng )き詰まりを感じていたフリーの映像ディレクター堺洋一。自宅兼事務所のマンションに帰ると、荷物と手紙が届いていた。手紙には“私の活動(dòng )を記録してくれませんか？一度ご連絡下さい。きっと、興味を持(chí )って頂けると思います”の文字。そして、仕事に溢れた堺は、軽(qīng )い気持(chí )ちで荷物を開け、愕然とする―――。中には、人間の指が一本入っていた。「……！」言葉を失う。警察に電話しようとするが、直前でその手を止め、考え込む。「これは、人生を変えるきっかけになるのでは……」そんな予感で、書かれていた連絡先にコンタクトを取る事にした。そして、指定された郊外に佇む家を訪れる。中に入ると、堺洋一を迎(yíng )えたのは、一人の男、光見京だった。光見京と出会った事で、殺人の記録を撮り続ける事になった堺洋一(yī )に何が待ち受けるのか…。